2019年5月1日(水)
4月25日(木)、「フランス共和国農事功労章シュヴァリエ受章記念 ガラ・ディナー 2019」が、シャトレーゼガトーキングダムサッポロ(札幌市)3Fシャルドネの間において開催されました。
会場:シャトレーゼガトーキングダムサッポロ(札幌市)
フランス共和国農事功労章シュヴァリエ
2018年、シャトレーゼガトーキングダムサッポロホテル総料理長・高橋千秋 氏が、「フランス共和国農事功労章シュヴァリエ」の勲章を受章されました。
「フランス共和国農事功労章シュヴァリエ」は、1883年に設立され、フランス共和国農業・水産大臣より与えられるもので、フランス農業およびフランスの食文化の普及に特に功績のあった者に授与される大変名誉ある勲章です。
ガラ・ディナー(祝賀会)2019
この度の記念すべき受章をお祝いして開催された「ガラ・ディナー(祝賀会)2019」は、師匠のフランス料理アカデミー会長ジョエル・ブリュアン氏とシャトレーゼガトーキングダムサッポロホテル総料理長・高橋千秋氏とが共に奏でる、偉大なる祝賀会です。
ガラ・ディナー 2019 スタート
橋本登代子(株式会社ボイスオブサッポロ・代表)さんの華麗なる司会進行でスタート。
「『フランス共和国農事功労章シュヴァリエ』は、農業が基幹産業であるフランスで、農業や食文化に功績のあった方々を讃え贈られるもので、本来は自国の農業関係者が受章することが多いと聞いています。
シュヴァリエとはフランス語で『騎士・ナイト』を意味し、フランス文化勲章で寄与される勲章です。北海道でこの章を受けられている方は、高橋千秋 総料理長おひとりです。心から喜ばしく存じます。
今日は、師匠であるフランス料理アカデミー会長ジョエル・ブリュアン氏がお見えです。登場して頂く前に、お二方のご紹介です」と司会の橋本さん。
高橋千秋 総料理長のご紹介
シャトレーゼガトーキングダムサッポロホテル総料理長。北海道・白糠町生まれ。お母さまが料理上手だったことからこの道へ進まれました。白糠の自然の中で鍛えられた味覚や、食材の接し方も大きな味方に札幌、神戸で修業、そしてフランスへ。フランス料理アカデミー会長でもいらっしゃるジョエル・ブリュアン会長と出会います。
ジョエル・ブリュアン会長は、フランス料理の巨匠ポール・ボキュール氏のもとで、スーシェフ(副シェフ)としてスタッフを取り仕切っていたフランス料理の宝でもいらっしゃいます。
その後、高橋シェフは、リオンのフランスのポール・ボキューズ、パリ郊外の二つ星レストラン「カメリア」フランス人間国宝ジャン・ドラベーヌ氏のもとで修業を積み、2002年、シャトレーゼガトーキングダムサッポロホテルで私達の五感を楽しませてくださっています。
1998年には、フランス料理界でも最高の権威ある団体アカデミー・キュリネール・ド・フランス(フランス最高料理家アカデミー)名誉賞を受賞されています。
ジョエル・ブリュアン会長のご紹介
ジョエル・ブリュアン会長は現在、東京都南青山のレストランジョエルのオーナー・シェフ。1992年、フランス政府農事功労騎士章シュヴァリエ、1996年フランス政府メリット・ナショナル勲章、1999年、フランス政府農事功労騎士章オフィシエを受章。同年、フランスで最高の権威ある団体フランス料理アカデミー会長に就任されました。
高橋千秋 総料理長、ジョエル・ブリュアン会長お二人の入場
それでは、おまたせいたしました、高橋千秋 総料理長、ジョエル・ブリュアン会長お二人の入場です。
ジョエル・ブリュアン会長がお召になっていらっしゃる衣装は、フランス料理アカデミー会長だけが身につけることができるものです。
フランス共和国農事功労章シュヴァリエ勲章授与
ジョエル・ブリュアン会長より高橋千秋総料理長へ勲章が授与されました。
ジョエル・ブリュアン会長のお言葉
「皆さん、こんばんは、ジョエルです。私は、コックさんを55年以上やっています。高橋さんとは30年以上のお友達です。今日のお料理は、本当に三ツ星です。後で楽しみにしてください。ありがとうございます」。
高橋総料理長のお言葉
「今日は、ジョエル・ブリュアン会長に東京からわざわざきてただき、一緒に料理しました。是非、最後まで楽しんでいただけたら嬉しいです」と高橋千秋 総料理長。
祝辞:前北海道知事 高橋はるみ様
「今日は、本当に嬉しい受章の場に同席させていただき、道民の一人として名誉なものと感じております。フランス共和国農事功労章シュヴァリエ受章は、高橋総料理長が唯一でいらっしゃるということです。昨年、受章されたことのご報告をいただき、本当に我がことのように嬉しく思いました。
北海道は、食材の面で、世界に名だたる美味しいものがいっぱいあることは自信をもっていましたが、それを十分に活用した素晴らしいお料理は、芸術文化です。こういった面で料理の本場であるフランス共和国からご評価をいただけた高橋氏のご功績を、道民のひとりとして、今日お集まりの皆様とともに、心からお祝いを申し上げたいと思います。
北海道の明日は明るいと改めて思います。今、農業の分野でも、北海道の食をさらにレベルアップするために、しっかりとそれぞれの立場の方々が、努力をしておられます。今日、皆様とともにお祝いをする高橋総料理長をひとつの模範です。今後、道内における料理の道で、食材の素晴らしさを活用するということにおいて、素晴らしい方々がご活躍されることを心から祈念いたします。
今日のおめでたい席、改めて皆さんとともに、お祝いを申し上げ、ご挨拶とさせていただきます。おめでとうございます」と高橋はるみ様。
祝辞:高井瑞枝様
高井瑞枝様は、一般財団法人世界保健機関日本財団(WHO−JF)評議員、トータル・フードコーディネーターでいらっしゃいます。
「高橋千秋総料理長、おめでとうございます。高橋さんとは30年近いお付き合いです。この30年間で、高橋さんの中で、一貫として変わっていないことがあります。
それは『食は人の生命に直結すること。食は何百人分作っても、ひとりの生命の為にある』というこの想いは、ずっと変わっておりません。それで、ずっとお付き合いさせていただいております。
この章が、私達これから先の北海道の食を広めていく力になっていくことを望みます。どこまでいっても、ひとりの生命のための食を追求し続ける料理長を、もっともっとバックアップをしていきたいと思います。今後共、高橋総料理長の料理を応援してください。本当におめでとうございます」と高井瑞枝様。
乾杯:斎藤浩記様
斎藤浩記様は、医療法人共生会(ともに生きる会・弟子屈町)、社会医療法人明生会、社会福祉法人手つなぎ(弟子屈町)理事長でいらっしゃいます。
「ムッシュたかはし、おめでとうございます。私は病院、介護施設、障害者施設に関わっております。ムッシュたかはしとの出会いは、人を介して食について共通するものがあり出会いました。
私は医者をしておりますが、食というのは生きるということです。最後まで美味しく食べて、生きる喜びを感じながら生きたいという医療・介護・福祉を展開していきたいと以前から思っています。ムッシュたかはしとご縁から、その実現にむけてご協力いただき、病院としては珍しいレシピ等でご指導いただいたりしています。
私は、東京農大オホーツクキャンバスで講義をしていますが、農業に関わる分野で食への志を高くもつような講義をしていただくことをムッシュたかはしにお願いをしています。そんなご縁があって、この会にお呼びいただき光栄に思っております。
なにより嬉しいのは、この佇まいです。いくつになっても変わらない。ムッシュたかはしとは、年齢的には、親子くらいの違いがあります。こんな素敵なお父さんがいたら、息子としてあこがれます。益々、これからも料理人として、さらに飛躍を遂げていただきたく、北海道、日本のために、食の巨人としてさらに飛躍していただければありがたいと思います。私も人生の後輩として、息子のような人間ですが、盟友と思っておりますので、後を追いかけていきたいと思います。
これからもムッシュ、健康に気をつけて、飛躍していってください。それでは、ムッシュたかはしの益々の飛躍と皆さまのご多幸を祈念して、乾杯!!!」と斎藤浩記様による乾杯のご挨拶です。
メモリアルガラ・ディナー 2019
三重奏による演奏
ステージでは、三重奏による演奏と同時に、メモリアルガラ・ディナー2019のスタートです。
ブレッド
一口のお楽しみ:牡蠣のフラン ウニとサフランの香り
厚岸の牡蠣と函館前浜のウニを使ったサフラン風味の洋風茶碗蒸しです。オードブル2品は、冷たいお料理と常温のお料理があります。
キャビアのサラダ仕立て ミレジム 2019
マグロとスズキを小さなキューブ状に切り、長方形型に詰め、ボイルエッグを白身と黄身に分けて裏ごしたものを振りかけ、キャビアとプラチナ箔を添えたお料理。ソースは醤油、レモン、オリーブ油を混ぜ合わせたものです。
フォワグラのポワレ サラダメスクラン添え 黒トリュフのソース
フライパンで焼き上げたフランス産フォワグラに葉野菜とハーブを混ぜ、サラダにし、黒トリュフのソースで召し上がるお料理です。
アンコウの蒸し煮 ほうれん草とバルサミコ風味のきのこクリームソース
ソースはきのこのクリームソースとバルサミコ酢の2種のソース。
日高沖のアンコウを切り身にして蒸し上げ、道産きのこ6種とほうれん草をソテーし添えて細切りにした洋ねぎとオゼイユ(スカンボ)をフリットしてデコレーションしたお料理です。黒毛和牛サーロインのローストビーフ
十勝産の黒毛和牛をローストビーフにし、付け合せに道産グリーンアスパラ、緑、黄色のズッキーニをリングにしブーケにしたもの、トマトの中をくり抜きじゃが芋のビュレを煮詰めて焼いたもの添え。ソースはジョエルさん自慢のマダガスカル産の黒胡椒ソースです。
フロマージュ白糠「天空の一品」
函館のお店で作って頂いてる生チーズに白糠白糠酪恵舎のモッツァレラチーズをのせ、道産アカシヤ蜂蜜とカナダ産メープルヴィネガーをかけたお料理。
タルト・タカハシの温製 ヴァニラ・アイスクリーム添え
タルト・ハスカップ、北海道にしか生育しないハスカップを温製タルトにし、自家製のバニラアイスクリームをソースとしていただくデザート。
漆塗り風味の丸い光と輝き ムースとチョコのドーム仕立て「黒漆」
ドームショコラに5種のフルーツを添え、木苺のソースで召し上がるデザート昭和7年(1932年)創業 美鈴ノンカフェオリジナルコーヒー
ワインリスト
・スパークリングワイン:勝沼シェルドネ スパークリング
・白ワイン:ドメーヌ・ミシェル・ノエラ ブルゴーニュ シェルドネ 2015
・赤ワイン:ル・デー・ド・ダソー 2004
・デザートワイン:デラウェア/シャトレーゼ勝沼
ライブ中継
厨房にカメラが入り、メイン料理を盛り付ける高橋総料理長とジョエル・ブリュアン氏を撮影>「このソースは、とんでもないソースです。35年間セレモニーで作り続けた絶品ソース!ほんとに、ほんとに、ほんとに素晴らしいソースです!」と誇らしげに語るジョエル氏です。
高橋総料理長&ジョエル・ブリュアン氏が各テーブルへご挨拶
高橋総料理長の感謝のご挨拶
「今日は、お忙しい処、300人という大勢のお客様にきていただき、誠にありがとうございます。
今思えば、小さな田舎の町から、ひとり夜行列車に乗って、東京に向かいました。絶対に料理長になるんだという強い気持ちを抱いて、今までやってきました。そうしている間に、私の師匠でもあります、ジョエル・ブリュアン氏と出会いまして、フランスの文化やお料理など、様々なことを勉強させていただきました。ジョエルさんとは、35年程のお付き合いになります。大変お忙しい中、私のために来ていただきました。心より感謝いたします。
日本のトップのホテルである『ホテルオークラ・小野正吉氏』、『帝国ホテルの村上信夫氏』、『ジョエル・ブリュアン氏』は、数々の勲章を受章されていらっしゃいます。
私もいつかは勲章を欲しいとずっとずっと思っていました。この勲章をいただくことを10数年間待っていました。本当に毎日毎日が大変です。そして今日いただきました。まだまだ、三人の方々のようにはいきませんが、死ぬまでお料理を作っていきたいと思います。皆さん、このような会がありましたら、是非いらしてください。
今日は、沖縄、東京、釧路、帯広、函館などいろん所からきていただいております。本当に私は幸せです。『お料理は、どんなに時間をかけて作っても、食べてくださる方がいないと何もなりません』は、ジョエルさんがいつもおっしゃる言葉です。
今日は、300人という大勢のお客様にきていただきまして、心より感謝いたします。ほんとうにありがとうございました。これからも頑張ります!」。
花束贈呈
会場の皆様から花束贈呈。そして、高井瑞枝様、石川恵子さん(新得町出身、東京在住の演歌歌手)より花束が贈呈されました。
エンドロール上映
今日の厨房・会場の映像、高橋総料理長の秘蔵の写真などが両サイドのスクリーンに上映されました。先程までの様子を撮影・編集された見事な映像で、感動が再び蘇ってきたひとときでした。
高橋総料理長をはじめ、調理スタッフ全員で送賓
皆さんへお土産用オリジナルギフトを贈呈。
フランスの名誉ある勲章「フランス共和国農事功労章シュヴァリエ」を受章された高橋千秋総料理長に心からお祝い申し上げます。おめでとうございます。
生命宿る食を育み続ける、偉大なる高橋総料理長の魂が輝くガラ・ディナー2019に、限りない愛と感謝と祈りをこめて。。。
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✧ noboru & ikuko
シャトレーゼガトーキングダムサッポロホテル
北海道札幌市北区東茨戸132
Tel:011-773-2211
【チェックイン/アウト】
・15:00 / 11:00
【宿泊した部屋】 洋室ツイン
【温泉/貸切風呂】妖精の泉(加温・循環ろ過) / なし
【インターネット】全室対応・無線LAN
【ホームページ】シャトレーゼガトーキングダムサッポロホテル