町長がバスガイド~浦河町・池田拓 町長編~No.6:軽種馬育成調教センター(BTC)見学・シィービーツアーズ

2019年2月12日(火)

うらかわ優駿ビレッジ AERUのビュッフェスタイルの朝食をゆっくりといただいた後、8時半には出発。まず、向かったのが「軽種馬育成調教センター(BTC)」。

BTC軽種馬育成調教センター
BTC軽種馬育成調教センター

業務部・小林光紀(獣医)さん

説明してくださったのは、公益財団法人 軽種馬育成調教センター(BTC) 業務部・小林光紀(獣医)さん。

業務部 小林光紀さん
業務部 小林光紀さん

「『BTC』とは、Bloodhorse Training Centerの略称です。これから向かう施設が『屋内1000m直線ウッドチップ馬場』で、7mの幅の走路が2面併設され、25cmの厚さでウッドチップが敷き詰めらており、クッション性に富み、馬の直進性とインターバルトレーニングに適しています」。

BTC調教センター全体図
BTC調教センター全体図

「このBTC調教場は、競走馬になる前の馬のトレーニング場です。およそ8割が2歳馬。1歳から2歳になったばかりの馬なので、様々なことに驚きやすくなっています。見学するときは、大きな音をだしたり、持っている紙が風で飛ばされたりすると、それによって、馬が大暴れしたり興奮したりするので、十分気をつけていただきたいと思います。写真撮影の場合、フラッシュに驚くので、フラッシュはたかないようにお願いします。

不動産はJRAが所有しています。JRAが施設をBTCに貸出して、BTCが運営を行っています。BTCの施設は、平成5年10月に開場され、およそ25年(四半世紀)が過ぎました。当時は、3牧場の13頭からスタート。現在は40牧場、日々600頭(多い時で800頭)ほどの馬がトレーニングを行っています。

日本の競走馬がおよそ7,000頭ぐらいですが、そのうちの98%が北海道の生産で、日高地区では80%。浦河町では、全国の20%を生産しています」。

施設内見学

屋内1,000m直線ウッドチップ馬場

屋内1000m直線ウッドチップ馬場
屋内1,000m直線ウッドチップ馬場
吐く息も白く。。。
吐く息も白く。。。

・7m幅の走路が2面あり、右側は、駆け足、左側は駆け足をしないで並足・速足で走行。馬の歩法には並足・速足・駆け足・襲歩の4つがあります

・BTCの施設は全部で11のトレーニング施設があります。その内3施設が、屋根のある屋内施設となっています

・馬の調教するコースは、芝か砂ですが、ここは、ウッドチップが敷かれています。馬は日々トレーニングしているので、足元を怪我しやすい。その怪我をできるだけ少なくするために、弾力性のあるウッドチップを使っています

馬場に敷かれているウッドチップ
馬場に敷かれているウッドチップ
説明する小林さん
説明する小林さん

屋内1,000m坂路ウッドチップ馬場

助走路となる平坦な300m部分と700mの坂路部分からなるウッドチップ馬場。勾配は2.5%から3.5%となっており、筋力や持久力を鍛えます。

屋内1000m坂路ウッドチップ馬場
屋内1000m坂路ウッドチップ馬場
調教師はインド人
調教師はインド人
復路に向かって。。。
復路に向かって。。。

バス車内での小林さんのお話

車内でのお話
車内でのお話

トラックの種類

・トラック砂馬場は、600m、800m、1,600mの3種類
・直線のコースがあり、砂・芝・ウッドチップ馬場があります
・芝の坂路コースは、2,400mと世界で一番長い坂路コースになっています

日本のサラブレッド頭数は世界5位

・「サラブレッド」の意味は、サラが「完璧な」を意味し、ブレッドは、「飼育」で、「完璧な飼育」を表します

・サラブレッドをたどっていくと3頭の父馬にたどり着きます。その血統がしっかりしているのが、サラブレッドといいます

・活躍した馬は、種馬としてさらに活躍していきます

・サラブレッドの世界の頭数で、一番多いのがアメリカ(年間2万頭)、次にオーストラリア、アイルランド、アルゼンチン、日本となります。日本の次にヨーロッパの競馬先進国であるフランスやイギリスとなります。生産としては、日本は5番目に位置しています

・BTC設立当時の平成5年頃は、日本では競馬ブームで、オグリキャップ、スーパークリーク、イナリワンが平成三強と言われ活躍していました。日本でハイセイコー以来の競馬ブームでした。競争馬においては、日本は世界に太刀打ちできなかったので、日本の馬を世界に通用させるためには、調教施設が必要であるという思いから関係によってBTC施設が設立しました

BTCは東京ドームが330個分の大きさ

・BTCの広さは、ディズニーランドとディズニー・シーがまるごと入る大きさで、東京ドームが330個入る大きさ、渋谷区と同じ広さといわれています。敷地の3割が山になっています。鹿や熊も住んでいます。

広大な面積が広がるセンター
広大な面積が広がるセンター

育成調教技術者養成研修

・BTC育成調教技術者養成研修を行っています。研修期間は1年間(前半6か月で知識・技術を習得、後半の6か月で初期調教などの実践的な技術の習得を学びます。募集は25名(現在36期生が研修を実施。卒業生は500人以上)

BTC育成調教技術者養成研修パンフレット
BTC育成調教技術者養成研修パンフレット

「授業料は無料(JRAのバックアップ、競馬育成協会の就学奨励金交付制度を利用可能)。ただし研修費用の教材費・被服費、食費等は自己負担。馬に興味のある方がいらしたら、この研修所をお知らください」と、丁寧に説明してくださった小林さんです。

小林さん、お見送り!
小林さん、お見送り!

調教馬に関する興味深い沢山のお話、ありがとうございました。

トラック馬場
トラック馬場

軽種馬育成調教センター(BTC)の写真(56枚)はこちら >>

関連記事

町長がバスガイド~浦河町・池田拓 町長編~No.1:総集編・シィービーツアーズ(2019年2月4日)

北竜町・佐野豊 町長編 2019(2019年8月12日)
北竜町・佐野豊 町長編 2018(2018年8月10日)
北竜町・佐野豊 町長編 2017(2017年8月8日)
北竜町・佐野豊 町長編 2016(2016年10月11日)

幌加内町・細川雅弘町長編【エンジョイ!北海道】(2018年8月9日)
えりも町長・様似町長編【エンジョイ!北海道】(2018年4月11日)
更別村・西山猛 町長編【エンジョイ!北海道】(2017年10月13日)
平取町・イザベラ・バードと平取のアイヌの伝統工芸を学ぶ(2017年9月11日)
東神楽町・山本進 町長編【エンジョイ!北海道】(2017年8月29日)
浦臼町・斉藤純雄 町長編【エンジョイ!北海道】(2017年7月14日)
月形町・上坂隆一 町長編【エンジョイ!北海道】(2017年7月13日)
月形町・櫻庭誠二 町長編【エンジョイ!北海道】(2015年11月25日)

バスツアー・シィービーツアーズ

 ・ホームページ・バスツアー「旅する」
 ・Facebook「シィービーツアーズ(北海道中央バスグループ)」

☆ noboru & ikuko

公益財団法人軽種馬育成調教センター(BTC)

地図:軽種馬育成調教センター北海道浦河郡浦河町字西舎528
Tel:0146-28-1001
【ホームページ】公益財団法人軽種馬育成調教センター(BTC)