2016年9月27日(火)
9月19日(月)に開催された畑でレストランは、「七飯・ついき農園 ✕ L’oiseau par Matsunaga 松永和之シェフ」。
函館から国道5号線経由・車で約30分に位置する「ついき農園」 は、七飯町仁山のふもとに広がる有機農場です。
農園主の築城正行さんは、130年続いた農家の4代目。家族に安全な食べものを食べさせてあげたいという思いから、平成元年から無農薬・無化学肥料による有機栽培を開始。試行錯誤で沢山の苦労を重ね、少しずつ有機農産物を増やしていき、平成13年に有機農産物JASの認証を取得されました。
ランチに先立って、ハウスや畑を色々案内してくださいました。「甘いでしょう。これが、茄子の本当の味わいです!」と奥様が、直もぎしてくださった茄子の味は格別!
人参の葉っぱもそのままパクリ!おいしい〜い!
平飼いの鶏たちはとっても元気!
とうもろこし畑でもぎたての生ホワイトコーンは、驚きの甘さ!!!
「ふっくりんこ」は10月に入ってからの収穫だそうです。
たくさん歩いてお腹もペコペコ、ランチのはじまりです。本日のシェフは、「L’oiseau par Matsunaga 」のオーナーシェフ松永和之さん。山口県生まれ、40歳。
国内で13年・フランスで6年の研鑽を積み、2013年に奥様の故郷である函館に、フレンチレストラン「ロワゾー(L’oiseau par Matsunaga)」をオープン。
「野菜は全てついき農園さんのものです。材料は、全部北海道産です。お店の料理と違って、アウトドア的なものですが、今日は皆さん、ゆっくりと楽しんでください」と、誠実そうな笑顔がとても印象的な松永シェフ。
「美味しいワインも揃っています!今日のお料理は、この場所でしか食べることのできない、一期一会のお料理です。畑でレストランは、突風が吹いたり、急に太陽がでて暑くなったり、隠れて寒くなったり、いろんな条件がありますが、それらをすべて含めての農園でのレストランです。ここは、マナーコードがございません。自由に歩き回って風景を楽しんでください」と、今宮さん。
いよいよ、ランチのスタートです。
▶ アミューズ:キャロットラッペ+平飼い有精卵+エスニックな香り
キャロットラッペは、人参を棒状にスライスして、カレーとオリーブオイルで炒めたもの。温泉卵状にした平飼い有精卵に、エビと帆立の出汁でとったクリームソースをかけ、アクセントに、ローストしたナッツ(クルミとアーモンド)かけ。
▶ オードブル:十勝産 若鶏の胸肉+トマト&キュウリのマリネ
鶏肉は、優しい温度で火を入れた後に、スライスしてマリネしたもの。トマトとキュウリはベルギーエシャロットとゆずのドレッシングでマリネ。鶏肉がとっても柔らかくて、優しい酸味が爽やか〜
▶ スープ:南瓜「味平」のポタージュ
玉葱・南瓜・水・塩を入れてミキサーにかける。基本的に他の味を入れないで、本来の南瓜の味を楽しむスープ。
▶ お魚:ついき農園の野菜達+噴火湾産の帆立
燻製にした帆立を一度焼いて、ベーコン、なす、パブリカ、ズッキーニ、玉葱、ニンニク、大きいトマトを刻んで、トマトソースベースのスープで煮込んだもの。帆立の紐で出汁をとった若干甘みがあるスープ。野菜と相性が良いスープです。
▶ お肉:十勝産黒豚+はるか+フランス産マスタード
じゃがいも「はるか」は、一度煮て焼いたもの。マスタードソースとニンニクとオリーブオイルで香りをつけたもの。
人参のピューレ添え。
「美味しいね〜」と築城ご夫妻もご満悦 ♬
この日は、有り難いことに、築城ご夫妻のお隣の席でしたので、ご夫妻から、有機農業に対する想いや大変さなど、貴重なお話を伺う事ができました。心より感謝いたします。ありがとうございました。
▶ 自家製パン+神戸こむぎ館のオ・レ・ノア
▶ デザート:ついき農園リュバーブ + 青森産川中島白桃
リュバーブの皮をむき、。桃を煮た汁(桃のシロップ)と一緒に煮る。アイスクリームは、コンポートにした桃をミキサーにまわし冷凍庫で凍らせ、アイスクリーマーにかけたもの。
▶ 食後の珈琲:Tailored coffee テーラードコーヒー・函館
とっても香り高い美味しい珈琲 ♡
▶ ご挨拶:松永和之シェフ
「今日は、ありがとうございました!いかがでしたでしょうか?」と松永シェフ。「最高に美味しかったでぇ〜す!」と、お客さま!!!
「フランス料理を23年やっています。最初の頃は、フランス料理は少量が当たり前だと思っていました。ヨーロッパに6年行きまして、どこの家庭にいっても、もう食べられないくらいのお料理が永遠にでてきます。それを見ていて、少ない量のお料理は納得行かないようになってきました。なので、お店でも満足のいくような量のお料理をお出ししています。
美味しいのは当たり前で、お腹いっぱい食べて戴くことが一番の目標です。生産者の想い、作り手の想い、お客さまのお店に対する期待を裏切らないように、日々精進していくことが大事だ、という想いでレストランをやっています」と、しみじみと熱い想いを語ってくださった松永シェフ。
▶ ご挨拶:今宮廉プロデューサー
「一瞬でも喜びがあると、やっててよかったなぁと思います。
この風景とこの空とこの空気感の中で、北海道の一次産業がこんな風に出来るんだ、こんなことができるのは、北海道にしかないんだということを主張したいです。
お陰様で全国から賞も戴き、これからも頑張っていきたいと思います。今日は、55人のお客さまを迎え、今年最多となりました。皆様のお陰です。今日は本当にありがとうございました!!!」と、今宮さん。
▶ スタッフの皆さんのご挨拶
▶ お土産:ついき農園の有精卵
真心のこもった素晴らしいお料理の数々、
太陽と大地と風を感じなら味わう畑でレストランに
大いなる愛と感謝と祈りをこめて。。。
※ 今宮廉さんが、雑誌『O.tone(オトン)』にて2015年5月から連載を開始され、9月15日に発行された「Vol.95」の「厨房の風景Vol.18 料理人の物語」にて、ロワゾー・パー・マツナガ・オーナシェフ・松永和之さんを紹介されています。
▶ 関連記事・ページ
・ついき農園(七飯町字仁山)(渡島総合振興局)
・ロワゾー(L’oiseau par Matsunaga)函館のフレンチレストラン・オフィシャルサイト
・大塚ファーム・川崎律司シェフ(新篠津村)畑でレストラン 2016
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☆ noboru & ikuko