2021年8月30日(月)
入江貝塚(いりえかいづか)、高砂貝塚(たかさごかいづか)は、洞爺湖町の噴火湾に望む高台にあり、縄文時代前期末〜晩期中葉の集落遺跡。
入江貝塚
入江貝塚からは、人骨が十九体も発見。きちんと埋葬されていることから、貝塚は単なるゴミ捨て場ではなく、神聖な場所であったと考えられています。
貝塚の断面の剥ぎ取り展示施設
長さ20mのトンネル状の展示通路。
ガイドの澤野慶子さん(洞爺湖町教育委員会・学芸員)
復元された土葺き屋根の竪穴住居
柱には、ヤチダモという堅くて丈夫な木を使用。
噴火湾を一望できる高台に位置する。
入江・高砂貝塚館へ歩いて移動
入江・高砂貝塚館
2021年7月21日リニューアルオープン。
縄文時代の生活風景ジオラマ:秋山博子氏制作
イノシシ牙製装身具
イノシシの牙で作られた、人の歯を模したと考えられる装飾品。
動物骨製装飾品
ユニークな土偶
遠隔地からの搬入品
発見された遺物は、海を越えて本州から運ばれたものもあることから、広い範囲で人々との交流があったと考えられます。
胎児を伴う妊産婦の人骨
縄文人の和の精神
筋委縮症にかかった男性の骨は、頭骨は成人の大きさですが、手足の骨が未発達のまま。体が不自由のまま20歳頃まで、手厚い介護を受けながら生活しており、縄文人の和の精神を伺うことができます。
高砂貝塚
入江・高砂館から歩いて数分。晩期主体の貝塚を伴う共同墓地で、人骨が多数出土しています。
A地点貝塚
縄文時代後期初頭の貝類(アサリ・マガキ・イガイ等)、魚骨(カレイやマグロ)、哺乳類(エゾシカ・オットセイ)などが出土。
高砂貝塚は、入江貝塚と一連の台地上に位置する貝塚。
噴火湾沿岸の生業と祭祀・儀式の在り方を示すような集落遺跡であり、助け合いや人々との繋がりを大切にした精神性の高さを感じる遺跡です。
その他の写真
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☆ noboru & ikuko
入江・高砂貝塚館
北海道虻田郡洞爺湖町高砂町44
Tel:0142-76-5802
【開館時間】09:00〜17:00
【定休日】
・毎週月曜日(月曜日が祝祭日の際は翌日)
・12月1日から翌年3月31日
【入館料】個人:大人150円、小・中・高生100円
【駐車場】無料あり
【参考ページ】入江・高砂貝塚館│洞爺湖町