2010年11月20日(土)。
富良野・美瑛ドライブで最後に訪れた場所は、
万華鏡ミュージアム「ふらのやまべ美ゅーじあむ ふらび」(北海道富良野市山部)。
約200年前にスコットランドで産声を上げて生まれ育った万華鏡は,今もなお留まることなく進化し続けています。
世界の人々の心を癒し、無限に変化し続ける華麗なる光を人々の心に照らし続けているのです。
その華麗なる光が、2009年6月、98年の長い歴史を刻んで廃校となった富良野市の山部第一小学校の木造校舎に当てられました。
そして旧小学校校舎は、万華鏡ミュージアムとして生まれ変わったのです。
万華鏡ミュージアム「ふらび」には、代表の三井郁弥さん(45歳)が万華鏡に魅せられ、
集められたコレクションが500点以上展示されています。
親しみのあるあたたかな笑顔の三井さんが、館内を丁寧に案内してくださいました。
子供たちの楽しげな笑い声が聞こえてきそうな、木造のぬくもりが感じられる校舎。
ピカピカに磨き上げられた廊下。廊下の壁にずらりと並べられた歴代校長先生の写真。
スリッパも椅子も机も当時使われていたものだそうです。
入口で私達を迎えてくれたのは、万華鏡製作家の依田満・百合子ご夫妻の作品。
ワイン樽で作った万華鏡です。映像の美しさに目を見張りました。
音楽室には、ピアノの鍵盤、楽譜に映し出された光たちが、
楽器の音色のようにあちこちに飛びまわり素敵なメロディを奏でています。
室内に流れるエンヤ(Enya)の曲がとてもマッチした素敵な空間。
体育館には、体感できる大型の万華鏡の数々。。。
万華鏡アイデアコンテストの作品等が展示されています。
目を引いたのが、子供たちが制作した大きなクリスマスツリー。
大型の万華鏡を覗くと、色とりどりのオーナメントがキラキラと輝いて、キャンディーみたい。。。
覗いた自分の顔がシンメトリカルにいくつも映し出される映像をカメラでパチリ。。。
レコードプレーヤーを利用した万華鏡。。。
思い出深いおもちゃを集めたタイムカプセル型の万華鏡。。。
たくさんの幻想的なノスタルジックな世界に魅了されました。
理科室には、館長三井さんが、世界中から集めたコレクションの数々。
窓辺に設置された「はるにれの四季」と題した巨大遠華鏡(テレイドスコープ)。
グランドには、子供達を見守り続けた樹齢150年を超える「はるにれの木」。
このグランドの四季折々の風景をテレイドスコープで覗く事ができるのです。
100年を超える木造のぬくもりを感じ、
窓辺から差し込む温かな木漏れ日を浴びながら
覗きこむ幻想的な異空間は、神秘的な味わいでした。
光と鏡が織り成す光のハーモニー。。。
永遠に変化し続け、調和し響き合って、光のメロディを奏でる。。。
シンメトリカルな光のアート。。。
幼い頃に味わったことがあるような懐かしさ。。。
未知の世界へと導かれるワクワクドキドキなワンダーランド。。。
図書室には入ると、暗闇の中、スクリーンに映し出されたものは、
影絵と「映華鏡(えいげきょう)」が織り成す光の巨大絵本。。。
映華鏡は、依田満・百合子ご夫婦が開発された作品です。
ペンライト型の万華鏡で、色ガラスの入った先端部分が回転し、様々な模様をスクリーンに映しだします。
ふらのの原っぱで風と戯れている女の子。小さな動物たち。そよぐ草花。
そして、シャボン玉やたんぽぽの綿毛がふわりと舞う。。。
そこは、まさに絵本の世界。。。
影絵と七色の光とのハーモニーが描き出すファンタジーワールドに、
オルゴールの音色とともにずっと見つめていたいような心安らぎを覚えました。
「こどもたちに、美しいもの驚きに満ちたものを、
五感を通してたくさん体験し、感じて欲しいのです。
美しいと感じる心、感動する心が人を優しくします」
と語る館長三井さんのあたたかいお言葉がじんわりと私達の心に広がっていきました。
七色の光と影が演じるファンタジーワールド。。。
心のままに映し出される瞬間の光の小宇宙に
限りない感動と驚きと楽しさをこめて。。。
☆ いくこ&のぼる