2016年10月28日(金)
『お寺のしあわせごはん』学研プラス(2016年10月18日発行)。
浄土真宗東本願寺湯島山緑泉寺住職・料理僧
青江覚峰(あおえ かくほう)著。
浅草・湯島山にある緑泉寺の住職である青江覚峰 氏は、東京都台東区出身の39歳。
本郷中学校・高等学校卒、カリフォルニア州立大学フレズノ校にてMBAを取得。
料理僧として料理、食育に取り組み、暗闇の中で食事をする日本初の「暗闇ごはん(ブラインドレストラン)」を月一回、緑泉寺で開催。2003年、超宗派仏教徒によるインターネット寺院「彼岸寺」を立ち上げる。
人間が生まれながらにして抱えている苦しみ「四苦八苦」。
肉体的苦しみと心の有り様で生じる苦しみ。
これらの苦しみと向き合って、苦しみと同居しながら歩んで行く人生。
その中で、少しでも心が穏やかに軽くなれるような言葉とレシピ。。。
問いかけの言葉に対する考え方を説いて、それに合ったレシピが紹介されています。
例えば、
▶ 他人のことばかり気になっていませんか?
~人の定めた“ちょうどいい”に左右されない、おかゆを作ってみましょう~
他人のことが気になって、自分を見失いそうになった時」には、人が定める分量ではなく、自分が美味しいと感じる分量と割り合いで「おかゆ」炊いてみる。
▶ できないことばかり考えて不安になってませんか?
〜些細なことからできることを増やしましょう〜
まだ起きてもいない未来のことを心配して不安になり、焦燥感を抱いた時には、できないことを嘆くより、目の前にある自分のできることに集中して料理する。
例えば、ブロッコリーのくるみ和えなど、自分の大好きな食材を使ったお料理等。
▶ 他人のせいにしていませんか?
〜お寺に縁の深い「蓮」と「菊」を取り入れた料理で、自分の心の中に目を向けましょう〜
自分に苦しみが舞い込んできた時、他人のせいにして、自分は不幸だとおもい込んでしまった時、分を取り巻くすべての事柄は、他人が起こした行動でさえ、自分と繋がっています。
自分の不幸は自分が導いたものであり、自分の行動によって、変化する環境。
旬の食材に向き合い、自分の心に目を向けて心静かにお料理していきます。れんこんもちの菊花あん等。
心の片隅に存在するような感情に向き合いながら、
時折、心が沈んで重くなったときに、
そっと開いて、覗いてみたくなる本です。
心が落ち着き、軽くなって、優しい気持ちになれるかも。。。
▶ 関連ページ:インターネット寺院「彼岸寺」
☆ noboru & ikuko