高橋武市さんの植物園・陽殖園(滝上町)

2015年9月28日(月)

滝上町の私設花園「陽殖園(ようしょくえん)」。
芝桜で有名な滝上町、童話村たきのうえ「ホテル渓谷」にほど近い所に位置する私設植物園「「陽殖園」。

道路脇に立てられた「日本一変っている花園 陽殖園 高橋武市」と書かれた立て札が印象的!!!

「日本一変っている花園 陽殖園 高橋武市」の立て札
「日本一変っている花園 陽殖園 髙橋武市」の立て札

道に沿って上がっていくと、駐車場。大きな看板が掲げられた鉄門が開かれ、看板には、

「面積約8万平方メートル、園内通路述べ4.6km、小山多数、池5ヶ所など」や「イツモハナサク 自然風観光花園、楽しく園内で過ごすために以下の事を守って下さい」というの文字が。。。

現在、園内の通路の長さは、5kmを超えているとのことです。

門を入って行くと受付小屋に、園主・高橋武市さん(74歳)が穏やかな笑顔で出迎えて下さいました。

笑顔が優しい、園主の髙橋武市さん
笑顔が優しい、園主の髙橋武市さん

入園前にノートに名前を記入し、園内マップが渡されます。さらに「熊よけの鈴」をつけたベルトを腰に撒いて。。。

園内地図
園内地図
ベルトにつけた「熊よけの鈴」
ベルトにつけた「熊よけの鈴」

14歳の時から、花の行商を行いながら、約8万平方メートル(8ha)の敷地をたった一人で作り上げてきた髙橋武市さん。

一輪車を押して土を運び小山を築き、池を堀り、道を造って、草刈りを行い、今年2015年で、創立60周年を迎えます。

還暦とも言える節目の今年の8月には、造園の景観や文化的価値が高く評価され、「北の造園遺産(公益社団法人 日本造園学会北海道支部)」という名誉の認定を受けられました。

この受賞は、オホーツク管内初の快挙です。

日曜日は、8時半から10時までの1時間半、髙橋武市さんの丁寧なお話を聞きながら園内を散策できます。

園内は、季節の花々が咲き集い、高さ5〜6mもありそうな小山、大きなトンボが飛び交う池、マツやオンコの樹木が生茂り、花園散策というよりは、まさに「山歩き」。

曲がりくねった細い歩道、樹木の間をゆったりと進んでいく歩道には、ウッドチップが敷かれていたり、苔生していたり。。。アップダウンの道ですが、とても歩きやすい道が続いています。

マグノリア、フロックス(花魁草)、アナベル(アメリカノリノキ)、エゾリンドウ、エゾハマフウロウ、クロックス、エゾオオヤマハコベ、ワレモコウ、ゲンペイハギ、ミヤギノハギ、 クロスコミア、キソステギア、レンゲソウ、アジサイ、ツリガネニンジン、エゾゴマナ、アキノキリンソウ、ツツジ、カリガネソウ、セイタカアワダチソウ、アカズキン、オギナエシ、オトコイシ、イタドリ、レンゲショウマ、リオン、リコリス、エゾミソハギ、アブラガヤ、ヤナギタンポポ、ナミキソウ、ユキワリソウ・・・

「これからは、ハギの季節、ミヤギノハギ、シロバナハギ・・・一番早く咲くハギは7月20日に咲き始めます。早咲き、遅咲き、色んな種類を組み合わせて常にどこかで花が咲いている状態を維持できるように設計しています」と武市さん。

種類の違い、花の形状、色合いなど、丁寧にわかりやすく教えて下さいました。終わった花、これからの花、今満開の花、交配して色や形の変化した花々・・・

「花にも姿形様々で、美人だけどスタイルがイマイチだったり、スタイルバツグンだけどお顔が冴えなかったり、千差万別です」。

様々な種類のハギを説明する武市さん
様々な種類のハギを説明する武市さん

「この辺りで4月下旬にはスイセンが咲き始めますが、園内には60種類のスイセンが存在します」と武市さん。

「チチ!おいで!」と可愛い小鳥に声をかけながら・・・

「この花園には、何種類くらいの花が咲いているのですか?」と質問すると、

「何種類あるか、数えてみてください!言葉で理解するのは簡単ですが、是非、この場所で、花の種類を実感してみてください!!!」と武市さん。

園内8haの敷地に800種類以上の花が咲く
園内8haの敷地に800種類以上の花が咲く
武市さんのユニークなお話を交えて楽しい会話が弾む
武市さんのユニークなお話を交えて楽しい会話が弾む
花に対する愛情いっぱいに語る武市さん
花に対する愛情いっぱいに語る武市さん

「道は歩きやすいように考えながら、小屋の入り口付近の道は5年程かけて、手掘りで作り上げました」。「歳をとっても歩けるように、とにかく道はなめらかにと考えてやってきました。この造園に一生をかけようと思ったからこそできる業です」。

「歩きやすい道を作るのに、何年もかかって手作業で行います」と武市さん
「歩きやすい道を作るのに、何年もかかって手作業で行います」と武市さん

「お金が無い時代は、ナイナイ尽くし、あるのは『若さとやる気と本気』。

周りの人々に、散々色んなことを言われましたが、人と自分を同じにしてはいけない。人は人、自分は自分。人ができるからといって自分ができるとは限らないし、人ができないから自分ができないとは限らない。

自分でやれることを自分で見つけ出す。その中で、苦しいことはたくさんあるけど、ただ口だけ動かしても何もできない。とにかく身体を動かして実行することによって成し遂げられます」

「自分のできることを生涯をかけてやり抜いていくことが私の仕事です」
「自分のできることを生涯をかけてやり抜いていくことが私の仕事です」

「自然風(しぜんふう)の景色で、この「ふう・風」が大切!」。

「花には色気が大事、可愛らしさも必要、バランスも大切。
 地形や風景は、すべて頭の中で描かれていく」。

「幻想的な道は私のマジックショー、道には番号札が設置されているので、迷うことはありません!」。

地図に示された番号札
地図に示された番号札
歩きやすい道もすべて武市さんの手作業
歩きやすい道もすべて武市さんの手作業
「石の上にも3年というように3年のたてば苔生してきます」と武市さん
「石の上にも3年というように3年のたてば苔生してきます」と武市さん

「空気がヒンヤリと冷たく、苔生した歩道、立ち止まって振り返った風景を二度も三度も楽しんでください。花だけでなく、風景も全部楽しんでもらいたいのです」、

「お客様の為に、自然の絨毯をつくりました!」、

「人間は自分が利用できないものは、みんなゴミとしているが、ゴミと見ている人間のほうがゴミ。利用の仕方をみれば、それは宝物。

自分の町には何もないという人がいます。そこには必ず宝がある。宝が存在することに気づいていないだけ。ないと思うのは、その人の頭の中に何もないだけ」。

「雑草は存在しない。昔、天皇のお言葉に『名前のない花があったら私が名前をつけてあげますよ』というくらい、雑草という名の植物は存在しません」、

と命あるすべてのものへの深い愛情が感じられる武市さんのお言葉の数々。。。

武市さん手作りの「トンボ池」
武市さん手作りの「トンボ池」

「つるあじさい」樹齢58年のマツの木(ストロープ)に巻き付いたツルアジサイ。

樹齢58年のマツの木に巻き付いたツルアジサイ
樹齢58年のマツの木に巻き付いたツルアジサイ
道を彩どる季節折々の野生の花達
道を彩どる季節折々の野生の花達
たくさんの虫達が共存する池も武市さん手作り
たくさんの虫達が共存する池も武市さん手作り
鮮やかな色彩のリンドウ
鮮やかな色彩のキキョウ

「エリカの山」。

秋咲きのエリカの山
秋咲きのエリカの山
青空と光を浴びて輝く花々
青空と光を浴びて輝く花々

「案内の後も、自由に散策して、充分楽しんでいってください。太陽の光、風の流れ、温度や湿気の高低によって、花の咲き具合、色鮮やかさがそれぞれ違う風景が広がってきます」、と説明を終えた武市さん。

髙橋武市さんの人生そのものを表しているような花園「陽殖園(ようしょくえん)」まさに、「太陽が育て殖やしてくれる庭」!!!

武市さんの植物へのあたたかい愛情のこもった素晴らしいお話の数々とともに、すべての生き物が自然とともに共存し合う、癒やしの空間・陽殖園に、大いなる愛と感謝と笑顔をこめて。。。

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高橋武市さんの陽殖園(滝上町)は毎年4月29日に開園(2017年5月12日)

✧ noboru & ikuko

陽殖園(ようしょくえん)

地図:陽殖園北海道紋別郡滝上町あけぼの町
Tel:0158−29−2391
(お問合せ電話はできるだけ21:00から21:30にお願い致します)
【営業時間】4月下旬〜9月最終日曜日まで
【定休日】 期間中無休
【駐車場】 十数台分あり

【参考ページ】
滝上町HP・陽殖園
滝上町観光協会・陽殖園
童話村たきのうえホテル渓谷・陽殖園

“高橋武市さんの植物園・陽殖園(滝上町)” への2件の返信

  1. ようやく、訪問がかないそうで、わくわくしています。2006年、たくさんのふしぎ「夢の庭づくり」で、武市さんの庭に出会った以来、ずっと、いつか行ってみたいと、夢見ていました。
    旭川空港からにしようか、紋別空港からがいいか・・・あれこれ、調べながら、7月訪問まで、81歳のばあさんが、安全に、安く、楽しめるプランを検討しています。たのしみ!

    1. 宮崎久子さん、コメントありがとうございます。
      10年間以上、夢の実現へ向けて頑張られていらっしゃたのですね。そのお心意気に感動です。

      陽殖園は、毎年4月29日開園。4月28日に童話村たきのうえホテル渓谷で前夜祭が行われます。
      今年は、私達も前夜祭参加に申し込みました。季節によって、違う顔で魅せてくれる陽殖園。帰宅後、記事をアップしますのでよろしければご覧になってください。
      また勝手なお願いで恐縮ですが、宮崎さんの7月のご訪問されたときの模様を、このコメント欄でお知らせしていただけると嬉しいです。

      最後になりますが情報です。『婦人画報』2017年5月号に、高橋武市さんの特集記事が掲載されています。タイトルは「新連載・オホーツクの庭と生きる ー高橋武市の孤高の花園ー」(P.228〜P.235)です。連載のようですので、楽しみです。

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