アイヌ民族博物館 ・しらおいポロトコタン(白老町)

2013年5月13日(月)

アイヌ民族博物館は、白老町にあるアイヌ民族文化を伝える博物館。
「ポロトコタン」はアイヌ語で「大きい湖の集落」の意味をもつ。
白老には昔からアイヌ集落があり、これをポロト湖畔に移設し、1984年に開館。

「コタンコロクル(村長)」
アイヌ民族博物館・ボロトコタン(鹿追町)
(撮影:2013年4月27日)

園内には、アイヌの伝統的な住居だった
かやぶきの家「チセ」が5棟、再現・復元したものが展示されています。

ポロトコタンの入り口に建てられた巨大な像は「コタンコロクル(村長)」で、
高さ16m、右手にイナウ(御弊)を持ち、訪れる人の旅の安全と幸福を祈ります。

茅葺きのチセの中では、
アイヌの人々の生活、風習、行事などについてのお話と
アイヌ古式舞踊が披露。

舞踊は、サロルンチカプリムセ(鶴の舞)、
イオマンテリムセ(熊送りの踊り)、アイヌの楽器ムックリ(口琴)や
トンコリ(五弦琴)等が、当時のままの装いで披露されます。

チセ内の天井の梁には、たくさんのサチェップ(干し鮭)が、
いろりの煙で薫製にされています。
鮭は、「神からの贈り物」と言われ、
アイヌの最も重要な食料のひとつであり、北国の大切な保存食です。

敷地内にはヒグマと北海道犬が飼育されています。
ヒグマは、北海道の生体系の頂点にたち、もっとも尊い神「カムイ」的存在。
ヒグマを神の国へ送り返す儀式イヨマンテは、アイヌ最大の儀式として有名。

北海道犬は、熊狩りなどの狩猟犬として、
家族の一員として生死苦楽を共にした存在。

アイヌ民族の考え方の中には、
あらゆるものに魂が宿り、動物や植物など人間に恵みを与えてくれるもの、
そして自然界の人間の力が及ばないものはカムイ(神)と敬う。

火、水、木、風、太陽、月などの自然神を敬い、
生活すべてが、自然と向き合い、共存し、
調和して生きていくというもの。

その生活の中心が、カムイノミ「神への祈り・儀式」なのです。

「神への祈り」が生活の中心であり、
「熊」や「鮭」に存在する神様のように、
人間に与えられたすべてのものは、神様からの贈り物。

すべてのものに感謝し、

共存して生きていくアイヌ民族の魂を感じに

あなたも白老を訪れてみませんか。。。

古式舞踊公演

◆ アイヌ民族博物館
 北海道白老郡白老町若草町2−3−4
 Tel:0144ー82ー3914

☆ noboru & ikuko